仲介というお仕事
2025-04-25
先日、私が仲介したおうちに新しいご家族が引っ越しました。
この話は昨年の今頃、私の同級生から「長年お世話になった方が家を手放すため、売ってほしい」という電話から始まりました。
売主のAさんは、ご主人を亡くしてから一人でこの家を守ってきましたが、年齢を考えて姪っ子さんのいる沖縄に引っ越すことになりました。大切な家を信頼できる同級生に託したのです。
お話をいただいてから、私は何度もAさんのお宅に伺い、彼女の思いをたくさん聞かせてもらいました。近所の方々もAさんをとても愛していて、「この家をよろしくね」と声をかけてくれました。
1年後、会社に電話が入りました。ずっと家を探していた方が、やっと理想の家を見つけたとのことです。数回内見を重ね、前の住人の思いを伝えると、とても感動してくれました。そして、その思いを受け継いで住みたいと言ってくれました。
沖縄にいるAさんも、そのような方に家をお譲りしたいと思い、無事に取引が成立しました。
私は、売主と買主の思いを理解し、仲介の作業だけでなく、お互いの気持ちをつなぐことを心がけました。
買主のSさんは、「理想の家に住めて、これからの人生が楽しみです」とおっしゃっていました。趣味の陶芸も心ゆくまで楽しめることでしょう。
売主のAさんも、「お願いして本当によかったです。またお会いしたいので、ぜひ沖縄に遊びに来てください」と言ってくれました。
仲介の仕事は、土地や建物の売買を取り持つことですが、売主と買主の心をつなぐ大切な役割でもあると実感できた取引でした。